STORY
あらすじ
とある田舎町。町の活性化をはかるために様々な取り組みが行われていたのだが、その中に、町出身の彫金家見城海山の工房を資料館として公開しようというプロジェクトがあった。海山が亡くなって十数年。担当になった設計事務所職員佐久間はまだ若く、海山のことをよく知らないのだが、資料館の開設のために奔走する。
資料館の管理人を任されたのは、海山の弟子だった男土門である。土門は海山が亡くなった後も毎日生家に通い、掃除をし、花を生けていた。佐久間は土門から海山の破天荒なエピソードをいろいろ聞かされていくうちに、徐々に海山に興味を持ち始める。
資料館のオープンまで1ヶ月を切ったある日。一人の女が現れる。女は海山の娘だと名乗る。女を見た土門は驚く。彼女は海山の失踪した妻と瓜二つだった・・・
女の出現によって、プロジェクトは思わぬ方向へ向って行く。海山の知られざる過去とは?偶然出会ってしまった三人を結ぶ運命の糸とは?その謎を解き明かす鍵となるのは、海山の残した1点のペンダントだった。そのペンダントにデザインされていたのは三脚巴、すなわちトリスケリオン。